領土・住民を守る国の使命
- 2008/08/20(水) 12:14:42
こんな記事がありました。
棄権の英雄・劉翔に容赦なし、ネット上には「この脱走兵め」
【北京=杉山祐之】 8月18日19時19分配信 読売新聞
中国のインターネットは18日、北京五輪陸上110メートル障害で棄権した劉翔選手を罵倒する声であふれかえった。
国民の期待を一身に集めた英雄が、転落した瞬間、無数の“つぶて”を浴びた。
「この脱走兵め」「意気地なし」「13億人を傷つけた。新記録だ」……。大手サイト掲示板に殺到する万単位の書き込み。多くが怒っている。ライバルの強さを知る中国国民はもともと金メダルは難しいと見ていたが、こんな形での敗北は想定外だった。「逃げ劉」−四川大地震で生徒を放って校舎から逃げた教師と同じ呼び方がすぐに広がった。
「がっぽりもうけて最後はこれか」というカネ絡みの批判も非常に多い。超格差社会の特徴だ。中国誌によると、CMで引っ張りだこの劉翔選手は昨年、推定6000万〜7000万元(約9億6000万〜11億2000万円)の収入があった。
怒りの渦に、「何千元も出して決勝チケットを買ったのに」という庶民の恨み節が交じる。
「お前はもう終わりだ」との容赦ない宣告も続く。「中国がんばれ!」が鳴り響く北京五輪のシンボルだった劉翔選手はもういない。もちろん、偉大な成績を残してきた劉翔選手をかばう人も多いが、すぐに英雄たたきが出てくる。
沸騰する掲示板にこんな書き込みがあった。「異常な社会だ。非常に多くの中国人が、責任と義務を他人に押しつけようとし、その人が成功すれば天まで持ち上げる。そのかわり、失敗すれば地獄に落とす」
およそ思いやりのかけらもないこのような豹変振りに中国という国の民度の低さと恐ろしさを感じます。拝金主義、ねたみ、嫉妬など人間の負の欲望がむき出しの社会。だからこそ食品偽装も開会式の張りぼても何とも思わないその国柄。この国とのまともなお付き合いは本当に考えものです。
それでは、本日の記事紹介です。
2008/8/20 世界日報16面 【ビューポイント】より
領土・住民を守る国の使命
常に時効を中断すること
相手が嫌がることもしよう
評論家 太田 正利
7月7〜9日の北海道サミット(場所の決定は安倍総理の時)には、北方領土問題解決の意図が内包されていたと考えられるが、結果として何も出てこなかった。この間、竹島問題については事態が大きく動いていた。
同6日、李明博大統領は、日本が新学習指導要領解説書で竹島領有権明記を検討しているとし、そんなことはあるまいと牽制した。さらに、11日には竹島問題を記載しないよう要求する決議案が韓国国会で採択された。また、米国の政府機関たる地名委員会は、最近竹島につき「主権未指定」と変更したが、韓国側の強烈な工作のためかこれを「韓国」に戻した。
ところで、筆者は平成17年5月の本欄で、この問題につき歴史的経緯も含め論評した。米国は対日平和条約で日本が放棄する島の中に竹島を含めない(韓国による領土主張には根拠がない)との見解を取り、この旨韓国にも公式に通報されている。かかる事情を忘れた筈がない米国が対韓配慮(直接的にはブッシュ大統領の訪韓、また、李政権の崩壊を防ぎ北に対する六ヵ国協議における韓国の重要性に鑑み韓国世論に阿った?)から今回の再変更を行ったのであろうか。ただ、米のかかる態度が日米関係に落とした陰は大きい。一部には日米同盟の「黄金時代の終焉」かという声(村田晃嗣教授)すら聞こえる…
領土問題の最たるもの――北方領土は歴史的に見て日本領たること疑う余地がない。しかし、事態は1956年の日ソ共同宣言から一歩も進んでいない。因みに、この宣言は、歯舞、色丹を日本に引き渡す(平和条約締結を条件とする)ことを規定し、さらに松本・グロムイコ交換公文(条約の効力を有する)で、「領土問題を含む平和条約締結に関する交渉」の継続を謳っている。
日本政府の立場は揺るぎない筈だが、幻想ないし希望的観測が先行し、先方からナメられる結果をも招いている。特に一時(取り敢えずとしての)「二島返還論」があり、先方に誤ったメッセージを送った。すなわち、二島引き渡しを約束した「共同宣言」を正面に出す日本のアプローチを露側は「四島要求は建前、本音は二島返還だ」と短絡的に理解した。
そこで注目すべきは、日露行動計画(2003)である。この合意以前は平和条約問題は日露関係のいわば三本柱の一つだったが、この行動計画では六本柱の一つにいわば格下げされた。ここでは貿易・経済協力などの推進が約束された。ロシア側が、日本による領土問題の棚上げだと大歓迎をしたのである。
日本側では領土問題と経済その他の分野の均衡的進展を目指すのに対し、露は先ず後者の発展により困難な問題も解決されるという所謂「出口論」であり、領土問題は棚上げだ。さらに2007年に「極東・東シベリア・イニシアティヴ」の合意をした。何と日本のお人好し!
従来日本政府は北方領土問題については政経不可分の方針だったが、経済分野における日本企業の対露進出は続々と進展しており、かかる政経分離の方策が日本世論の分裂と相俟ってロシアに対して誤ったメッセージを与えているのだ。ロシアは当初今回サミットでの議長国日本の動向に神経をとがらせてきたが、日本は全体会議で領土問題を取り上げないだろうとの情報も流れ、結局「四島返還は後退した」と日本の弱腰を見越すにいたった。
因みに、日本国際フォーラムは、今年2月に「日本の対露政策」(政・官・学・財・マスコミ界の有識者八十名…筆者も含む)なる提言(主査は袴田教授)を福田総理に提出した。対露批判は口先だけでなく態度で示すべきだとの趣旨。
常に時効を中断しておかないと現状が固定化されてしまう。国際司法裁判でも「現状」がものを言う場面がある。だから、「時効を中断」しておく必要があるのだ。他方、尖閣列島は日本の実効的支配の下にあるが、その領土権の根拠(法的なものも含む)を再度認識しておきたい。この問題に関しては新たに稿を起こす必要があろう。
以上の論点を念頭に置き、我々は日本国のあり方に深く心をいたす必要に駆られている。そもそも「国家」とはいかなるものであるのか。
先ず国土(領土)、住民、政府の三要素が必須の要素である。どれが欠けても国としての体を成さない。日本は住民が「犯され」ている。言わずと知れた「拉致」問題で、一昔前なら軍隊を使用して救出した筈だ。今でも、米が同じ状況なら日本のように手を拱いていないのではないか。
国土につき、19世紀ドイツの哲学者イェーリングは「隣国によって1平方マイルの領土を奪われながら、膺懲の挙に出ない国は、その他の領土をも奪われてゆき、ついに領土を全く失って国家として存立することをやめてしまうであろう。そんな国民は、このような運命にしか値しないのだ(『権利のための闘争』)」と言っている。その意味を噛みしめよう。
The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan
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