モンスターペアレント

  • 2008/05/26(月) 10:49:49

 皆さん、「社会を明るくする運動」というのをご存知ですか?法務省が主唱する運動で、犯罪を犯して収監された人の社会復帰を応援しましょうという啓蒙活動です。
私も青少年育成委員をやるようになって初めて知りました。ということはつまり、都内各地域で毎年やっているにもかかわらず、今まで全く目に入ってなかったということになります。昨年から、地域の主催者側になりましたのでできる範囲でさらなる啓蒙活動をしていこうと思っております。(7月が強調月間です)


それでは、本日の記事紹介です。
2008/05/26付 世界日報11面 【教育欄】より
保育園にも“モンスターペアレント”

富山市が「保育所クレーム対応事例集」


 富山市はこのほど、保育所に寄せられた親からの苦情やクレームを冊子にまとめた。保育士は、就学前の幼児の心身の健全な発育のために必要な学習と訓練を受けてきたが、この冊子を見ると、園児よりも親の対応に苦慮する保育士の姿が浮き彫りになっている。粘り強く保護者の声に耳を傾けつつ、度を越したクレームには毅然とした姿勢も大切だ。(鴨野 守)

 「保育所クレーム対応事例集」は、富山市内の保育士約千二百人が加盟する富山市保育連盟に委託して、実際に寄せられた苦情六十件の中から十八の事例を抜粋。苦情の中身、解決に向けて保育所がどう対応したか、その手順などを簡潔にまとめている。

 幾つかを紹介しよう。ある保護者は「一歳の誕生日を迎えた娘が夜なかなか寝ないのは保育所での午睡時間が長すぎるからではないか」と言ってきた。担任が状況を説明するも理解を得られないので、保育所では女児が一時間だけ寝たら起こすことに。

 これに対して母親は、「午睡時間を短くしても子供は夜遅くまで起きている」と、午睡をなくしてくれと要望。保育所は母親の希望を受け入れた。すると、女児は疲れがたまり、不機嫌になったり熱を出すようになった。両親は「やはり一時間の午睡をさせてほしい」と折れてきた。保護者の意見を受け入れることで、信頼関係を築き、子供の変調を目の当たりにして、両親も保育所に委ねる形で落着したケースだ…

また、▽わが子が特定の子供にいじめられて怖いと言うので、クラスを替えてほしい▽四歳女児のまつ毛にしらみの卵があったのは、保育所で誰かにうつされたのではないか――などの苦情にも、保育所側は十分に言い分を聞き、検査など適切な処置を行った。

 だが、時には全く常識外れの要望も寄せられる。ある保育所に入れられていた投書は、「朝は忙しいので、子供と親の朝食を用意してほしい。実費は払うのでぜひ検討してほしい。また、保育所で汚した衣類は洗濯して元通りにして返して」。

 この対応策は、「保護者の多様な価値観を認めた上で、保育所の役割、家庭での役割について丁寧に説明する」。

 こんな苦情もある。朝、保育所に向かう車の中で子供が大便をした。保育所からはオムツを交換をしてくるように言われている。しかし、勤務地が遠いために時間的余裕がない。オムツ交換で会社に遅刻して処分を受けたら市や保育所は賠償してくれるか?

 このような親に対しても、「社会人としての自覚が足りません」などと保育所は言ってはならないようだ。冊子には、?事実関係を確かめ、?保護者の気持ちを理解しながら気持ちに寄り添い、?働く保護者の子育ての不安を受け止めて、保育所としての対応を確認することが大事と説く。ただ、遅刻した責任は保育所ではなく保護者にあるので、賠償の必要はない、とする。

 また、保育室で五歳児が転んで机の角に頭をぶつけて、眉(まゆ)に横二針を縫うケガをした。親は「なんで救急車を呼ばなかったのか!」「脳のMRIを撮れ!」と要求した。担当医にも、「傷が残ったらどうしてくれる」と怒鳴り、保育所には、いついつまでに文書で回答せよと迫ったという。

 保育所では保護者の気持ちを聞く一方で、関係機関と連携。ケガの補償規則を調べ、話し合いには男性職員に加わってもらった。また、話し合いは一対一でなく、必ず記録を取る職員も同席。医師にも「MRIは必要ない」と診断してもらい、理不尽な要求には毅然とした対応を取った。やがて、父親も比較的冷静に聞いてくれるようになったという。

 さらに冊子の「解決への手順」には、「苦手な保護者である意識を捨て、コミュニケーションの機会を多く持つようにする」とある。

 一昔前の親は、子供がケガをすれば、自分自身に何か落ち度がなかったか、と振り返ったものだ。しかし、今の保護者はややもすると一切の責任を他者に求めがちだ。こういうごく一部の「モンスターペアレント」に、冊子は完璧な対応を示しているようにも見える。だが、園児に注ぐべき保育士たちの意識とエネルギー、時間の多くが一部のむちゃな苦情処理のために割かれてしまうようでは、主客転倒と言わざるを得ない。

 富山県は全国学力テストでも上位に付けており、教育に対しては熱心な方だ。しかし、その富山県でも、こうした苦情が増えていることを見ると、保育所次元の対応だけでなく、行政が若い親向けに「親学」などのセミナーなどを開くなど、より広範な対策が必要な時代を迎えているのではないだろうか。

The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

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