映画「チェスト!」あす全国公開!

  • 2008/04/18(金) 15:52:20

今日は、明日全国公開される映画のご紹介をしたいと思います。(リベートもらっているわけではありません。念のため) (笑)
 
2008/04/18付 世界日報11面 映画特集より 

 映画「チェスト!」あす全国公開

受け継がれる郷中教育の精神、錦江湾を泳ぎ切れ

 この映画は3月1日に鹿児島で真っ先に封切られ、同15日に九州各地で先行ロードショー公開され大ヒット。いよいよあす4月19日から新宿バルト9ほか全国の映画館で公開されていく。初日の鹿児島公開劇場では大入り満員となり、雑賀監督と主演の子供たちが舞台に上がって観客と一緒に「チェストー」と気勢を上げた。

 薩摩半島と大隅半島に挟まれた錦江湾を桜島側から海に入って対岸へと泳ぎ切る遠泳大会は、鹿児島では大正時代から続いている伝統行事の一つである。映画では、郷中(ごじゅう)教育(別項参照)の精神を受け継いだ清水原小学校を舞台に、高学年の生徒対象に毎年開催される同遠泳大会出場をめぐり、参加を決意して水泳の特訓に励む子供たちの友情と葛藤(かっとう)を描いていく。

 主人公として登場する吉川隼人(小6)(高橋賢人)はもともとカナヅチだったが、担任の美人教師奈津子先生(松下菜緒)の激励や親の期待を前に、半ば強制的に参加させられることとなる。困った隼人は、ひょんなことで東京から転校してきた謎多き転校生・矢代智明(御厨響一)をコーチに、自主的に水泳練習に励むこととし、これに過敏性腸症候群に悩むカナヅチ・成松雄太(中嶋和也)も加わる。雄太の自宅プールで練習を重ねた成果で、着実に泳げるようになる三人は絆(きずな)も深まっていく。智明は泳げるにもかかわらず大会不参加を表明していたが、水泳の授業時間中にクラスメートのいたずらで危うく大事故になる羽目に。次の日、豪雨の中で失踪(しっそう)した智明を必死に捜す隼人や雄太の家族、級友らのやりとりから明かされていく智明の傷心やトラウマ……。

 果たして子供たちは無事に錦江湾を泳ぎ切ることができるのか。錦江湾を泳ぎ切ることで、各自が抱えた問題を見事に解決していく……。桜島を望む自然豊かな鹿児島ではぐくまれる人間の優しさや絆を描いた感動のグローイングアップストーリー。映画の中の音楽は担任役の松下菜緒が担当した。〈敬称略〉(写真はすべて、配給元のティ・ジョイ提供)

The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

 郷中(ごじゅう)教育とは……今を去る四百年以上も前、豊臣秀吉が・・・

全国統一を果たしたころから、薩摩(鹿児島)で子供たちに「負けるな! うそを付くな! 弱いものをいじめるな!」と一貫して伝えられてきた教育精神の手法である。当時、戦さで親が戦役に出て不在となるため、残された子供たちの風紀が乱れないようにと、年上の者が年下の面倒を見る、いわば、子供たち同士の自治活動が推進されてきた。この活動を鹿児島では郷中教育と呼び、今でも鹿児島の教育の中に引き継がれている。映画「チェスト!」の中で登場する清水原小学校はこの郷中教育の精神を引き継いだ教育現場として登場しているし、竹刀を振りかざして野太刀示顕流を習う主人公隼人(小6)らの言動にこの郷中教育の精神がにじみ出てくる。今の日本中の子供たちだけでなく、大人にも見習ってほしい大切な教育精神を、雑賀俊郎監督はこの映画を通して全国に届けたいと、鹿児島ロケを行った。映画の中では鹿児島をボーイスカウト、ガールスカウト活動の発祥地と紹介しているが、その背景には郷中教育の精神があると言えよう。


 子供の世界は大人の縮図 雑賀俊郎監督に聞く 

遠泳は親離れ・子離れの瞬間   
 映画「チェスト!」が明日から全国の映画館で公開されるのを前に、雑賀俊郎監督にインタビューを行った。
                 (世界日報・企画開発部)

 ――「チェスト!」を作ろうとしたきっかけは何ですか?

 家族が家族に犯罪を犯したり、子供の犯罪が目立つ昨今、何か大切なことを今の日本人が忘れているのではないのかと常々思っていたところ、鹿児島の「郷中(ごじゅう)教育」に詳しい方にお会いしまして、いろいろなお話をお聞きしました。しかしその時点では企画にならず、試行錯誤を繰り返しているところに「錦江湾横断遠泳大会」のことを知りました。すぐ「遠泳大会」のDVDを入手し鑑賞後、これだと思い即決しました。「錦江湾横断遠泳大会」に青帽(経験者)が赤帽(初体験者)をサポートし教えていくという「郷中教育」がうまく入っていたからです。さらに小学生高学年の子供百人が桜島から泳いで来る映像に、映画的なダイナミズムを感じたからです。

 ――福岡出身の監督が鹿児島の物語に興味を持った理由は何でしょうか?

 ここ七−八年、九州の映画を撮りたいなとずっと思っていました。何度か企画は立ち上げたのですが、うまくいかず消滅していました。私は福岡出身ですが、鹿児島も自分の中で「九州」という同じフレームであると思っていましたから、違和感なく興味を持ちました。

 ――監督が実際に自分の目で錦江湾遠泳大会を見たのはいつのことですか?

 撮影前の二〇〇七年七月です。子供の頑張る姿にはもちろん感動したのですが、それ以上に親御さんのサポートする姿に心が動かされました。そして子供が四?を泳いでいる間は助けることも助けを求めることもできないので、子離れ・親離れの瞬間を同時に見ることができたことに感動しました。

 ――現在でも錦江湾の横断遠泳大会を実施している小学校が鹿児島にはありますか?


 現在でも二校あります。松原小学校と清水小学校です。松原小学校は何と大正時代から続いています。映画の設定は、二校の名前から取って清水原小学校にしました。

 ――映画を通して、監督が観客に伝えたいメッセージは何でしょうか?

 家族が家族に犯罪を犯す事件が目立つ現在、親と子供の距離感が本当に難しい時代になってきております。四?の遠泳大会を通じて、子供の世界は大人の縮図であることを思い出し、子供たち自らが持っているピュアな気持ちや復元力や友情や親子愛の力を信じること。「みんな一人で生きてるんじゃないよ」ということをこの映画を見た人たちにさりげなく伝えたいです。

 ――薩摩の郷中教育は今でも鹿児島で行われていますか?

 言葉としては、残念ながら知る方は減っておりますが、示顕流の道場などで実践されていますし、錦江湾横断遠泳大会等で精神は語り継がれていると思います。

 ――映画の中で、鹿児島はボーイスカウト、ガールスカウト発祥の地であると紹介されていますが、これは本当ですか?

 映画を監修していただいた島津義秀さんによりますと、島津家に伝わる文献にも明記されているそうで、ほぼ間違いないのではないかとおっしゃっていらっしゃいました。

 ――観客の反応に手応えはありましたか?

 三月一日の鹿児島上映後、おばあちゃんやおじいちゃんや子供さんから「面白かった!」とたくさん握手してもらい、胸にジーンと込み上げてくるものがありました。さらに舞台あいさつ時に鹿児島の県知事に来ていただきまして「涙が出て止まらない。この作品は鹿児島の誇りです」というコメントをいただきました。本当にこの作品を監督していて良かったなあと、関係者や応援してくださっている皆様に感謝しております。

The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

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