燃料VS食糧

  • 2008/04/16(水) 10:46:49

2008/04/16付 世界日報6面 世界の論調 より

今日は、インド紙タイムズ・オブ・インディアのコラムをご紹介したいと思います。

 エネルギー及びエコ問題を解決するために、バイオ燃料を取り入れる国が増えてきておりますが、過度の推進が、実は環境破壊と食料難という矛盾を生むと警告しております。
けだし正論です。
車が食糧を食べる愚

 
 かなり広がっているバイオ燃料の使用が逆効果を生んでいるという事実が明らかになってきたことから、インド政府は、このまだ熟慮されていないバイオ燃料政策に、大あわてで首を突っ込むべきではない。

 政府は現在、2017年までに全使用燃料の10%をバイオ燃料で賄うことを確実にする政策の準備をしている。しかしこれは、1200万?の土地をバイオ燃料用の作物用に使用することを意味する。それは南部のゴア州とケララ州を合わせた面積に相当する。これを実現するには二つの方法があるが、いずれも危険性がある。それは、現在、食糧用の穀物が栽培されている土地を転換するか、森林を破壊して新たな農地を開墾するか、である。

 ブラジルは、一般的にバイオ燃料導入の成功例とされているが、バイオ燃料用の作物を栽培するために、アマゾンの森林破壊が進んだ。専門家たちは現在、アマゾンが熱帯草原(サバンナ)化する可能性について論じている。アマゾンは、世界で最大の炭素を吸収する地域の一つなので、熱帯草原化すれば、それは温室効果ガス対策の観点からは災禍となる。

 米国と欧州諸国は、食用穀物からバイオ燃料用の作物への農地転換を図っており、これが食糧価格の値上がりを招いている。世界銀行は、食糧価格の高騰によって、貧困と栄養不良を減少させるために努力してきたこれまでの成果が無に帰してしまいかねないと既に警告している。食糧が不足している状況のなかで、インドの農地をバイオ燃料用作物の栽培用に転換するのは、良い考えだとは思えない。

 インドのバイオ燃料政策は、単に砂糖業界への補助金付与の手段と見なされてはならない。より効率的なバイオ燃料生産の方法を探究する一方で、より熟慮すべきである。
(四月十一日)

The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

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