衆院選終わってみれば旧田中派天下

  • 2009/08/31(月) 17:24:41

 民主党の大勝に終わった今回の衆議院選挙。まあ自民党のふがいなさ、自浄能力の欠如、郵政の反動など基本的には自民党自身が招いた結果と言えるでしょう。「自民党をぶっ壊す」と言っていた方がおられましたが、本当に壊れてしまいました。しかしその方も、わざわざ壊したところに自分の息子を入れて何をしようというのでしょうかねえ?入れるほうも入れるほうですが…。

それにしても、民主“刺客”女性候補が次々と当選する姿を見て、90年衆議院選時の社会党“マドンナ旋風”のような印象を受けました。やっぱり選挙というのは風なんでしょうか?もっとも彼女たちも次回の選挙ではどうなるやら…。

 まあそれはさておき、「ホップ」・「ステップ」・「肉離れ」の民主党のことだけに、じきにつまずいて分裂、うまくいけば政界再編も夢じゃないとの希望だけは持って今後の政治の行方を見守っていきたいと思います。


 それでは、本日の記事紹介です。
2009/8/31付 世界日報16面 【メディアウォッチ】
衆院選終わってみれば
 “自民から旧田中派の天下”
          を突いた文春上杉氏


面白い毎日家計試算


 このコラムが掲載される日には衆院選の結果が出ている。これまで、ほとんどの週刊誌が長く暑い選挙戦の期間、民主党の“圧勝”を占ってきた。そして政権交代を見越して、民主党政権が誕生したらどうなるかといった記事も多く目に付いた。

 その中で、サンデー毎日(9月6日号)の「民主大盤振る舞いでこんなに激変、我が家の『家計』」の記事がなかなか面白い。今回の選挙で民主党が打ち出した大看板である「子ども手当」は「中学卒業まで子どもひとり当り月額2万6000円を支給する」というものだ。同誌は「高齢世帯に手厚く、子どもあるいは子育て家庭に対する施策があまりにお粗末すぎた」と「東レ経営研究所の渥美由喜研究部長」のコメントを載せ、ようやくフランスやスウェーデンなど欧米先進諸国に追いついたと“評価”の声を紹介している。

 だが、実際にはどう受け止められているのか。子育て世帯の声も聞いた…

それによると、確かに年額にして62万円(初年度は半額の31万円)は「天与の恵み」となるが、現実は違う。「本当にお金がかかるのは子ども手当の支給が終わった後の高校、大学です」とは3人の子を持つ「ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん」の意見だ。その通りなのである。実際に重みが肩にズシリと食い込んでくるのは高校、大学に入ってからなのだ。同誌はいい点を突いている。

 さらに、財源についても詳しくシミュレーションしている。子ども手当の財源は「所得税の配偶者控除と一般の扶養控除の廃止でまかなわれる」ことになる。そうなると、年収によっても違うが、既に高校、大学に進んでいる世帯では家計収入はマイナスになるのだ。また、子育てが終わって手当と関係ない世代からは、「みんなで子どもを育む、といわれてもなんだか腑に落ちない」(63歳主婦)という声が上がる。

 これは結局、「支給が終わってふと気が付くと配偶者控除や扶養控除がなくなっていて増税になっていた」(畠中さん)ということだ。

保守層の自民党嫌悪


 このほか、同誌は酒税、たばこ税、ガソリン税、自動車重量税なども変わってくる可能性を指摘しながら、「本当に国民目線の政策なのか」と疑問を呈し、「オイシイ話にだけ振り回されることなく、真剣に未来を考えた一票を投じたい」と結んでいる。

 週刊誌は「民主圧勝」を予測しながらも、その一方で、民主党に政権を任せる不安も常に指摘してきた。冷静に見れば、民主党の政策は「ばらまき、増税路線」と言ってもいい。なのにどうして自民党は“大敗”し、「政権交代」が避けられないのか。

 週刊文春で「『問題選挙区』完全踏破ルポ」を連載してきたジャーナリストの上杉隆氏が9月3日号で「最終結論」を載せている。上杉氏が出した結論はこうだ。「真面目な自民党支持者ほど、この四年間の政治に失望し、自民党を見限ろうとしている」のだ。「自民党への逆風というよりも、嫌悪のようなもの」(民主党候補事務所の横山勝美事務局長)が有権者の間に溜まりに溜まっているという。

 上杉氏は「新宿区のある商店街でもこんな声が聞かれた。『今度ばかりは自民党には入れられない。一回は民主党にやらせてみるしかないんだよ』」と紹介した。

昔の自民党への回帰


 その一方で、同氏は、民主党の指導者たちが皆かつては同じ釜の飯を食ってきた「同じ穴の狢」であることを指摘するのも忘れなかった。自民党を飛び出し、悲願の「政権交代」実現にあと一歩と迫った選挙戦の実際の指揮官・小沢一郎前代表をはじめとして、鳩山由紀夫代表、岡田克也幹事長、それに羽田孜、渡部恒三各氏の党幹部たちは皆自民党田中派に所属していた議員たちである。

 上杉氏は「民主党への期待とは、かつての自民党への回帰となるのだろうか。古い政治へ、戻ることになるのか」と自問するが、この視点は秀逸である。そう見てくると、田中真紀子氏が民主党入りしたのも、宜なるかなである。実家に戻ったようなものなのだ。 (岩崎 哲)

The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

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