ぺマさん吼える!

  • 2008/03/19(水) 11:13:15

 一昨日に続き、チベット弾圧問題です。

 ダライラマ法王をして「文化的虐殺」と言わしめた今回の中国の暴挙は、お隣の台湾にも飛び火して大統領選のひとつの争点にまで発展しております。

 北京五輪を控え、中国も相当焦っている様子がありありです。

 こういう時こそ外交手腕の見せ所なのですが、あいにく国士のいない日本政府からは威勢のいいメッセージは出てきそうもありません。

「我が政府は、選手の安全確保に不安のある北京オリンピックに対し、改善のない限り参加を見合わせるということで閣議決定をいたしました。」

このくらいのことは言ってもいいんじゃないかと思うんですがね〜。

オリンピック特需を当て込んでいるであろう日本の企業も、日本人としての国家意識を持って毅然と撤退を表明してもらいたいものです。

それでは本日の記事紹介です。ぺマ先生が熱く語っておられます。



2008/03/19 世界日報1面 【特報】より 


活火山化したチベット

桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ氏に聞く
中国同化政策に強い危惧
法王は「高度な自治」要求

 中国チベット自治区で起きたチベット仏教僧侶らのデモと治安部隊による鎮圧は、多数の犠牲者を出す事態に発展した。その数も中国当局とインドのチベット亡命政府の発表に開きがあるが、深刻な民族・宗教問題が鬱積(うっせき)している不穏な情勢を露呈した。今回の事件の背景などについてチベット難民として中国からインドに亡命、一九六五年に来日しダライ・ラマ法王アジア・太平洋地区担当代表などを務め、現在は桐蔭横浜大学法学部教授のペマ・ギャルポ氏に聞いた。                         【解説室長・窪田伸雄】

 三月十日はチベット人にとって決起記念日に当たる。一九五九年のこの日、中国政府がダライ・ラマ法王(十四世)を呼んで監禁しようとしたのに対し、法王を守るためチベット人が立ち上がった。以来四十九年間、デモは毎年やっており今回が特別ではない。

 ただ、今までと違うのは、昨年十月に米国議会がダライ・ラマ法王を表彰したが、それを祝おうとしたチベットの僧侶を中国当局が逮捕したため、彼らの釈放を要求していることだ。

 もう一つは、北京五輪を中国政府が政治利用して、聖火リレーをチベットから始めるとか、マスコットにチベットの動物(チベットカモシカ、パンダなど)を使うなど支配の既成事実化が顕著になったことだ。そのため今年は軍事力を背景にデモの武力鎮圧に出たのではないか。

 報道では「チベット自治区ラサの暴動が四川省、青海省、甘粛省に飛び火した」との表現がされている。しかし、これら「自治区」や「省」は中国が線引きして付けた行政区画名称であって、チベット人にとってはこれらにまたがる国土がチベットだ。だから私はチベット全土に中国政府への抗議行動が広がったと認識している。

 中国政府はチベットに「自治区」という名称を与えて、それがダライ・ラマ法王の求める「自治」だとしている。表向きは融和を唱えているが、実際は引き続きチベット仏教の信仰に対して宗教弾圧を行っており、寺院に対しダライ・ラマ法王の写真掲示禁止をはじめいろいろと制限を加え、僧侶の活動にもさまざまな監視をしている。青蔵鉄道開通によって便利になったが、現実は中国人がどんどん入ってきて札束をはたいてチベットのものを買収し、観光開発でもチベット人は恩恵を受けていない。これにチベット人の不満がたまっている。

 法王は高度な自治を求めている。内政・文化・宗教はチベット人に任せてほしいと言っているのだ。それはもともと一九五一年に中国とチベットが結んだ十七カ条協定にある通りだ。チベットの民族の権利、宗教信教の自由、チベットの国語など学校教育発展などが約束されたのに、ことごとく中国は破っている。チベット語は第二外国語化してしまい教科書も中国語だ。高等教育を受けようと思ったら中国語ができないと試験も受けられない。学校では、チベット仏教の伝統的信仰に対して「古い体質にしがみついて改革精神がない」と批判される。法王が「文化的虐殺」と表現したのはまさにその通りだ。

 過去六十年、法王はあくまでも平和解決を求めてきたが、中国が誠意ある態度を示さないのは問題だ。このため、チベット人、特に青年層に中国への不信感が強く、(北京五輪を認め平和解決を求める)法王は甘いという意見も出ている。

 しかし、これは法王の影響力低下を意味しない。チベットの人々も現実を見ながら行動しなければならない。このまま同化政策を推し進められたら、チベット民族の文化さえ守れなくなってしまうのではないかと、法王は非常に危惧(きぐ)している。そこで一つの選択として中国のメンツも重んじるような形で、独立ではなく「高度な自治」にとどめているのだ。

(3面に続く)

The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

     つづきはこちらから>>>世界日報社ホームページ

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