対中輸出規制緩和の危険性

  • 2009/03/24(火) 12:19:15

 世界日報のホームページ上でも見れますが、重要な記事なのでアップしました。オバマ民主党政権の危うさが垣間見えてきたようです。

2009/3/23付 世界日報1面 【特報】

対中輸出規制緩和の危険性
オバマ米政権 中国系を商務長官に起用

軍事転用可能技術の流出も
 オバマ米政権の商務長官に中国系のゲーリー・ロック前ワシントン州知事(59)が起用されたことをめぐり、安全保障上の懸念が浮上している。商務省は軍事転用可能な民生品や技術の輸出管理規制を管轄する機関。そのトップに昨年の北京五輪で聖火ランナーを務めるなど、中国と密接な関係を持つロック氏が起用されたことで、対中輸出規制の緩和が進み、米国のハイテク製品・技術が中国で軍事転用される危険性が指摘されている。

(ワシントン・早川俊行)


 次期商務長官にはロック氏の前に、リチャードソン・ニューメキシコ州知事、グレッグ上院議員が指名されたが、いずれも辞退。商務長官の人選はオバマ政権の「鬼門」になっていたが、ロック氏の人事は上院で承認される見通しだ。

 ロック氏は1996年のワシントン州知事選で初当選。中国系の知事は全米初で、2005年まで2期務めた。

 ロック氏の商務長官起用に際してセールスポイントになったのが、中国政府要人との緊密なコネクションだ…

 ロック氏は1997年に当時の江沢民中国国家主席と会談し、現在の胡錦濤主席とも副主席時代から関係を築いてきた。胡主席は2006年にワシントン州シアトルを訪問したが、この時、調整役を務めたのがロック氏だった。

 また、州知事時代、中国への通商使節団を8回も率いたほか、広東省広州に州の貿易事務所を開設するなど、米中経済関係の強化に力を注いだ。

 「スキャンダルとはほぼ無縁」(ニューヨーク・タイムズ紙)と評されるロック氏だが、チャイナマネーとの怪しいつながりもある。クリントン元大統領が再選を目指した1996年の選挙で、中国は民主党陣営に不正な政治資金を供給し、影響力を行使しようとしたが、ロック氏もこのスキャンダルの主要人物から支援を受けていた。

 保守派評論家のミシェル・マルキン氏やワシントン・タイムズ紙によると、対米贈賄工作を担った中心人物の一人とされるジョン・ホアン氏は、96年にロック氏のために資金集めパーティーを開き、3万?以上を調達している。また、米情報機関が「中国のエージェント」と認定したインドネシアの実業家、テッド・シオエン氏からも政治献金を受け取っていた。

 さまざまな意味で中国と深いかかわりを持つロック氏の商務長官起用で懸念されるのは、軍事転用可能なハイテク製品・技術の対中輸出管理規制の緩和だ。

 輸出規制の緩和は商務省の独断で実施できるわけではないが、国防、国務、商務の各省で輸出管理を担当したジョン・ショー氏は、ワシントン・タイムズ紙に対し、「商務省はすべてのデュアルユース(軍民両用)技術を管轄している。中国に対して通商の門戸を完全に開放するという決定があれば、ロック氏は国務、国防両省の軍事的懸念を抑え込むだろう」との見通しを示した。

 一方、ジョン・タシク元国務省中国分析部長は本紙の取材に、「商務省はブッシュ政権時代から、デュアルユース製品の対中輸出管理規制を緩和させていた」と指摘。タシク氏がその事例として挙げたのが、「認証済みエンドユーザー(VEU)プログラム」だ。

 同プログラムでは、輸出規制品目でも認証を受けた中国国内の企業が相手なら、個別に許可を取らずに輸出ができ、煩雑な輸出手続きを省けるメリットがある。

 ところが、米研究機関「核兵器管理ウィスコンシン・プロジェクト」の昨年1月の報告書によると、VEUに最初に認定された5社のうち2社は、中国軍事企業の関連会社だという。報告書は「こうした企業に対する輸出管理規制の緩和は、米国製品が中国軍の発展を助け、シリアやイランの手に渡る危険性を高める」と警告した。

 また、タシク氏は「商務省はVEU企業の定期査察や抜き打ち査察を行う職員を北京の米大使館に配置していない。ブッシュ政権の甘い対中輸出管理体制を考えれば、ロック氏の下で商務省は一段と米国の輸出企業に甘い態度を取ると予想できる」と指摘。さらに、深刻な経済危機を受け、米産業界から輸出管理規制の緩和を求める圧力が強まることは確実で、「極めて危険な傾向」(タシク氏)だと言える。


The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

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