中国と北朝鮮の誤算と成功

  • 2009/02/26(木) 14:14:41

 こんな記事がありました。

 2009年2月23日、南京晨報によると、江蘇省南京市で22日、75歳になるお年寄りがバスを降りる際に転倒した。ところが、誰もそれを助けようとしないばかりか、転んだ老人は自ら「自分で転んだんだ、安心してくれ!」と周囲にアピール。それを聞いて、周囲の人たちはようやく老人を助け始めた。

 こうした奇妙な状況が起きる背景には、ある事情がある。

 南京市で07年、つまずいて転倒した老婆をある男性が助けたところ、逆に男性に突き飛ばされたと老婆から訴えられ、数万元もの慰謝料を請求される事件が起きた。
また08年にも、浙江省温州市で、転んで気を失った老人を病院へ運んだタクシー運転手が、意識を取り戻した老人から訴えられ、賠償請求されている。
河南省でも、転んだ老婆を助けた女性が「あんたが私を突き飛ばしたのか!」と責められ、警察沙汰になる事件が起きている。

 こうした事件が頻発した結果、中国ではこのところ、転倒した老人を進んで助けることを躊躇する風潮が定着してしまっているという。


 老人までもがこんなサギ行為をするようじゃあ彼の国ももうおしまいって感じです。これで“世界中に孔子廟を”というのですから鉄面皮もいいところです。


 それでは、本日の記事紹介です。
2009/2/26付 世界日報11面 【オピニオン】より
中国と北朝鮮の誤算と成功

   日本・韓国・台湾への教訓
                           長谷山崇彦


「食品」「五輪」で失墜


 古代中国は世界トップの先進文明国で、古代日本も遣隋使や遣唐使を通して、多くの文化と科学を中国から学んだ。筆者は1980年頃から官民機関の国際共同研究で多数の中国人専門家と親しく交流しているが、皆、極めて優秀な賢人で、その「賢人の中国」の最近の誤算続きは真に不思議である。

 例えば、例の中国製冷凍毒餃子事件では中国は中国側の責任を認めないが、その他にも中国産食品とペットフードの中毒事件が国内外で相次ぎ、中国産食品の国際的信用と輸入が暴落している。もし中国側が率直に中国側の原因を認めて再発防止策を公表していれば、消費者の信頼と需要は回復していたはずで、責任回避は誤算だった。

 また、北京五輪の聖火リレーでは、各国の通過路が中国に動員された多数の中国人留学生や華僑達が振る巨大な五星紅旗の大乱舞と中国語の大声援で埋められ、聖火走者が中国警固軍団に囲まれて走る異常な光景に世界は驚愕した。更に中国のチベット弾圧に抗議する通過国の人達への彼等の暴行事件に驚いた。韓国は韓国人に暴行した中国人達の国外退去処分と中国大使への厳しい抗議をしたが、被害者を出した日本は対照的に穏便?に対応した。

 この平和の祭典・五輪での異常な光景に、国際世論は台頭する中国への賞賛よりも嫌中感情を定着させてしまった。もし中国人応援団が五輪旗と通過国の国旗も合わせて振れば、通過国国民も一緒に熱烈歓迎で応援したはずで、中国軍団の行動は全く誤算だった…

 北朝鮮も惨い日本人拉致問題を率直に誠意を持って解決していれば、日本との経済交流と大型援助で庶民の生活が現在よりも改善したことは間違いなく、「拉致問題は解決済み」として日本を硬化させて、日朝国交正常化が中断していることは誤算だった。

核開発で軍事強国へ


 しかし、中国と北朝鮮側から見れば、両国の核開発と核装備は明らかに成功だった。中国は50年代に核保有の軍事強国となった。当時、欧米は、これで日本とインドも自衛のために核保有国となると予見したが、日本は「米国依存と非核三原則」でその機会を逃し、一方、インドは核保有国となった。

 更に中国は80年代以降、開放体制に転換。政治は共産主義で経済は資本主義という二重体制で、先進国・先発国の直接投資と援助を梃子に急成長を続け、軍事費は4年毎に倍増化し、米・露に次ぐ世界3位になり、驚異的速度と規模で軍事力の拡充と近代化を進め、今は四百数十発(推定)の核保有大国で、宇宙戦力も米国軍事衛星への脅威となる発展をしている。

 軍事専門家は10年以内に中国の台頭で世界の軍事バランスが大幅に変わる可能性を予測し、中国の国際的地位は軍事・経済・外交力で日本を凌駕しつつある。最近、北朝鮮も核を保有し、米国の対朝外交も譲歩的でおよび腰になった。もし、携帯用核がテロリストに渡り、米国や日本の大都市で自爆攻撃された場合、そのテロ行為に対して報復する相手国が判らないから大問題である。結局、「核を持てば勝ち」が、中・印・パキスタン・北朝鮮の暗いが現実的教訓で、イランがその教訓を追っている。

 今後、米国は有事の場合、反米敵国の核攻撃で自国の兵隊数10万人を犠牲にしてまでも日本・韓国・台湾を死守できないのは当然である。その場合、米国の核の傘依存で平和を享受してきた日韓台が核保有国の威嚇に屈しない自主的安全保障の方策は自明であろう。

(世界平和教授アカデミー理事/元中央大学・大学院教授/農学博士)


The Sekai Nippo Co.,Ltd. 1975- Tokyo,Japan

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